りせっとさん
「何故あなたは都合よく過去を忘れるのか」「そこにリセットボタンがあるからさ」-ジョージ・マロリー(仮)-
ゴールドフィンガーは傑作だった
大胆に空撮を取り入れた映像スケールの巨大さ
フォートノックスを核汚染して経済を支配しようという破天荒さ
ボンドがちゃんとアクションしている
シリーズ1,2を争うエロさ
横倒しに倒れていく兵士の演技


なにより「おまんこ・ガロワ」という名前を持つ強烈なインパクトのヒロイン


とまあ、キャラクター、ストーリー、映像と全てにおいて文句のつけようがない007シリーズでも屈指の完成度を誇る娯楽作品なんですが
監督のガイ・ハミルトンはその手腕を買われ


ジョージ・レーゼンビーがこけてコネリー御大がひっぱりだされ、なんだかよくわからないがめまぐるしく危機に陥る(ボンドが)
「ダイヤモンドは永遠に」
主題歌にポール・マッカートニーを迎え、ヴードゥ、ゾンビ、ヘビ、タランチュラ、ジェーン・シーモア
豪華なんだか安いんだかよくわからないが、やたら危機に陥る映画(ボンドが)
「死ぬのは奴らだ」
スカラマンガ役に原作者の親戚クリストファー・リーを迎え、小人、ミラーハウス、変な東洋、アチョーなカラテ(電撃フリント風味)
そんなよくわからないものをつくってしまったが、カーアクションシーンには異常に手間がかかっている(割りに効果が上がっていない)
これが007シリーズ最後、危機に陥ってしまった(監督が)
「黄金銃を持つ男」



撮れば撮るほどに質が落ちていくという、見方によっては私にとって至宝ともいえる監督ですが
(言うまでもなくファンなので、全部LDで持っている)


そんなアクション娯楽作品の手腕を買われ
第一の挑戦が最初で最後になった
「レモ 第一の挑戦」
で事実上監督のキャリアに終止符打つことになるわけですが
おもしろいんだけどなあ みんなどこみてるんだよ


そんなおもしろい監督が手がけたメジャー作品に
もうひとつアチョーな映画がありまして
それが
ナバロンの嵐



ラストシーン

冒頭、異常に金のかかったオープンセット大破壊シーンから始まり
艦隊の霧笛が勝利の凱歌を挙げる美しいシーン
そこで救命ボートに拾われる
キラー・ザ・シャーク ロバート・ショウ
ここからいきなり映画が変わったのかと思えるほど映像が安くなるんですが

しかたないよな ほんとにかわってんだから

冒頭のシーンは、戦争映画の潜入工作モノとしては傑作中の傑作
デヴィッド・ニーヴンの鼻につく英国紳士面がもうたまらない
いつも棒読みのグレゴリー・ペックが珍しく怒鳴る
(しかし怒鳴り声も棒読みだ)
砲台の破壊がなかなかうまくいかず、ぎりぎりまで引っ張る引っ張るその緊張感
「ナバロンの要塞」
ま、この監督名匠J・リー・トンプソンも
老いては駄馬にも劣るの言葉どおり、キャリアをぶち壊していくのですが
なんかナバロンには呪いでもあるのか?

まそれはともかく

ハリソン・フォード主演

とかいって




その実かませ犬にすらなっていない端役なんですが



いつもの棒読みと感情のこもってないだらだらとした演技。

「要塞」の頃と比べるとやたらハイテンションなアメリカン親父になってしまったマロリーことショウの当て馬にすらなってないんですよ
(だって本当の主役はショウとエドワード・フォックスなんだから仕方ないよね。「ジャッキー・チェン主演」と描いてある映画は気をつけなきゃいけないのと同じ理屈だ)
まそれはともかく
どっかでみたことのある役者が、屋外ロケとスタジオセットをいったりきたりしながら、いまいちスケール感のない「鉄橋爆破」という壮大なオチに向かって進む映画
といいつつも、1作目の知的なリーダーとはおもえないほとの行き当たりばったりぶりで、なし崩し的にその作戦をやるハメになるんですが
一体誰だこんな脚本書いたの(笑)
とおもったらカール・フォアマンか
「戦場にかける橋」を手がけた名匠ですよ



ってあんた橋爆破する脚本しかかけんのかい



まあ、シリファントのキャリアに止めを刺し、ポール・ニューマンに「出るんじゃなかった」と言わせてしまった「世界崩壊の序曲」の脚本家ですからな
自分が崩壊していってどうするよってかんじですが
なんか書いてて切なくなってきたぞ。かかわった人間みんな転落してる気がしてきた(笑)
(ハリソンももう落ち目だしな)

1作目では、階級のさもあって緊張感のある関係を最後まで持続させながら、それでいて互いにある種の信頼感を感じあっているというむつかしいキャラクターだったマロリーとミラーでしたが
本作では、なんかマブダチ風味

というか立派なバディ映画

ミラー役のエドワード・フォックスは「ジャッカルの日」でその演技に注目されつつも、なんか役者としてのキャリアはぱっとしなかったひとなんですが、そのミラーが異常に明るいというか
軽い
いたずらっ子のような瞳を輝かせるフォックスの演技は、戦争映画を観ていることを忘れそうだ
女なら一発でほれるね



つーか私大ファンなんですが



全編、こんだけ戦争映画の雰囲気のない映画も珍しいですが、しいていえば物資調達のシーンがいかにも、程度で(それも1作目の焼き直し風味だけど)
有体に言うと



007が戦争してたらこんなかんじ


という映画に仕上がってまして
だいたい主役がショウっつったら、あれだ、戦車映画の傑作「バルジ大作戦」を期待するだろうし
歳逝っちゃってああいうのはつらい、てんなら、その時期の映画「ブラックサンデー」のイスラエル諜報局の渋い親父を期待するよなあ
でも、実際はロイ・シャイダーとリチャード・ドレイファスと3人で酔っ払って騒いでる「ジョーズ」の親父(しかも酔っているときだけ)なんだよな(笑)

しかし、そのキャラクターが意外にもラストでタフガイ振りを見せるオチにつながっているのだけれども

はっきりいって、続編とはいえない全然別物の映画なんですが
楽しい映画ですよ
ハリソン・フォードは



結局なんの活躍もしないので


ファンは不満かもしれませんが
(私も不満というか、びっくりした)
まあいいじゃないですか
全体としてはおもしろい


それがガイ・ハミルトン節ですし


私おもうんですが、この人の作風ってなんか
深作欣二を思い出すんですよ
ものすごくおもしろいんだけど、どっかこう、突き抜けて勘違いしてて
作品とのフィット感無視してお気に入りの役者使うあたりとか
それでいて娯楽要素は頭っからケツまで異常に豪華だし
アメリカの深作欣二とよんでいい気がしますよ
ええ
深作と違って転落しましたが



ま、いいじゃないか




で、こっちがナバロンの要塞のラスト

なんでいまごろこんな映画といわれそうですが
サントラきいてたらみたくなっちゃったんだよ(笑)
いやあ、GYAOで「悪魔のサンタクロース 惨殺の斧」とかやってたので
なんでこんなもんを、まさかリメイクされるわけねえしなぁ


とおもってたらするのかよ


てのがあって
そんなら「ナバロンの嵐」リメイクでもいいじゃんとかおもったわけですよ
誰かしませんか
マイケル・ベイあたりとか
で敵が日本になって国辱映画になるの
そういうのつくんないかなぁ。

パルチザンがベトコン風味になって国辱どころの騒ぎではなさそうだ。


ゴールドフィンガーのオリジナルのポスターどんなやつだっけ

まあ、これだけ文句なしに面白い映画はあまりない。
だいたいスベクターのやることがショッカー風味なので、特撮ファンとか言うなら、みとかなきゃいけない映画なんだが、若年層は「しらん」ていうんだよな。けしからん。
この映画のいかがわしいギミックが「こういうのいいよなぁ」と取り入れられて、床が割れたらなんかでてきたり、壁が割れたらなんかでてきたりというのになったのだから、ライダーを語るにはゴールドフィンガーは観なくてはいかんのだ。
ダムに毒をまくあの発想は、一脈通じると思うがどうか。


そして嵐

ハリソン・フォードってブランドは強いなぁ
何人が「騙された」っておもうんだろうなぁ(笑)
「フリスコ・キッド」なんかDVDにするくらいだもんな。
実際にはセミ人間以下の活躍ぶりなので、ファンは期待しないこと。
以下って、微妙なたとえだな。
彼氏が軍オタなら「あたし戦争映画みたのよ」「へえ。どんなやつ。まさかパールハーバーとかいわないよな」「ううん古典だよ」といってこの映画の話をしよう。馬鹿にするなと言われる事請け合いだ。
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